無資格で犬や猫に薬剤投与させた疑い ペットショップ運営チェーンの社長ら6人逮捕 9匹に投与→7匹が死ぬ 「経費削減」目的? 組織的に行っていたか
10/15 17:00 配信
ペットショップチェーンの社長ら6人を逮捕

「Aペット」の社長・天見恭之容疑者
大阪府警は14日、ペットショップ「Aペット」の社長・天見恭之容疑者を逮捕しました。同社はかつて全国で40店舗以上を展開していた大手チェーンです。
警察によると、天海容疑者らは去年1月から今年1月にかけて、東大阪市内のペットショップなどで、販売用の犬や猫あわせて9匹に対し、業務として無資格のスタッフに薬剤を投与させた疑いが持たれています。
薬剤を打たれた9匹のうち7匹が死にましたが、感染症が死因となった可能性もあるため、警察は注射との因果関係について現時点では不明としています。
天見容疑者のほかにも、Aペットの経営幹部3人、無許可で薬剤を販売した疑いで獣医師の埜田博実容疑者ら2人が逮捕されました。
警察の捜査では、スタッフが薬剤を投与する際のマニュアルが店舗から発見されたということです。
大阪府警は、ペットショップ側が経費削減を目的に違法な注射を組織的に行っていたとみていて、天海容疑者らが複数の店舗で同様の手口を繰り返していたとみて、捜査を続ける方針です。
「高度な技術が必要」 獣医師は無資格注射の危険性を指摘

動物への注射は高度な技術が必要
今回、無資格で投与されたのは「インターキャット」という薬剤です。
犬や猫のウイルス感染症の治療に使われるもので、生後2〜3カ月の犬が感染すると死亡率が高いとされるイヌパルボウイルス感染症(ウイルス性腸炎)への有効性が確認されていて、動物医療の現場で広く使われています。
その一方で、国は「劇薬」に指定していて、厳格な運用が求められています。
クレア動物病院(大阪)の田中誠悟院長は、その危険性を指摘します。
「動物病院で、獣医師の指示、もしくは獣医師が直接注射を打つというのが基本的な使い方。我々(獣医師)以外が打つというのは、法律的に許されない行為と思います」
効果的といわれている静脈注射は高度な技術が必要で、インターキャットの投与によってアナフィラキシーショックを起こすケースもあります。
アナフィラキシーショックを起こした場合、専門的な知識と技術を持つ獣医師でなければ即座の対応ができず、最悪の場合、ペットが命を落とす危険性もあります。
そもそも無資格での投薬は獣医師法に違反していて、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科されます。
別のペットショップ代表が指摘する業界内の事情とは

ペットショップ「パピヨン」代表の加藤幸好さん ※事件とは無関係です
なぜ、こうした違法行為が繰り返されたのでしょうか。
ペットショップ「パピヨン」の加藤幸好代表は、ペット業界内の事情を指摘します。
「治療の薬だけだと(費用は)3000円から5000円。そこにどうしても金銭的な問題が絡む」
獣医師を介さなければコストを大幅に抑えられるという構造が、違法行為につながる温床になっていた可能性があります。
(『newsおかえり』10月14日放送分より)
最終更新:10/15 17:00
